うつわ片手に。

うつわをはじめ大好きな日本の手仕事のモノについて、その他もろもろ、のんびり書いています。

今なお生きて世界で評価される、日本の「古き良き技術」

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昨日の日経新聞の「Nikkei The STYLE」 で特集されていた内容が面白かったのでシェアします。

国内では現在、希少な存在となってしまった、「吊り編み機」という編み機。その機械で作られる生地は、生産量が極めて少なく価値も高い。

そして、その品質は海外で評価を受け、欧米の高級ブランドやコレクションで採用されているそうなのです。

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守り続けた旧式編み機の生地が世界へ

記事の中で、今も吊り編み機を使う企業のひとつとして、和歌山市の和田メリヤスという会社が取り上げられていました。 

同社の和田代表取締役は、1970年代後半に、新式のシンカー編み機という機械を見た際、新式を使わずに吊り編み機を守っていくことを決めて、これまでやってこられているそう。 

旧式機は、調整が複雑で生産性が新式に劣ることから、どんどん使われなくなっていきました。 

しかし、和田メリヤスなど一部の企業が、コスト削減や生地開発の取り組みを続け、ついには海外の高級ブランドから評価を受け、採用されるようになった、とのこと。

日本人が得意とする「高品質」への再注目に期待

生産性の高さ、低価格、簡易さなどにますます重きが置かれるようになる風潮。その風に折れることなく守られてきた品質こそが、実は日本人が本来得意としてきたものである気がします。 

人工知能が発達し、機械でできること=人間がやらなくてもいいことが増えていく世界において、日本人のその個性というか、特技が、これから先さらに重宝され、価値を見出されるのではないかな…と、あらためてワクワクさせられる内容でした。

本当に長く大事にできるものを選びたい

今わたしたちの周りには、多くの洋服店がリアルにもオンラインにもあり、安価でそこそこの質の服を、簡単に得ることができます。傷んできたら、すぐに買い換えられますし。 

洋服に関して、効率はここまで良くなった…と思っていました。が、この一文を読んで、本当の効率や生産性って何だろう?という疑問も、私の中で生まれつつあります。

繊維に負荷をかけない仕組みのおかげで、長く着られる服ができる。吊り編み機の生地で作られた1960年代のスエットシャツが今も原宿の古着店でビンテージ品として数万円の高値で取引きされるほど、その寿命は長い。(2017年10月29日付日経新聞10頁) 

私が生まれるずっと前に作られたスエットが、今もそれだけの価値を保ち続けられるなんて! 

今回のこの特集のお話には、「本当に長く身に着けられる服」とはどういうものかを知る、良い機会も与えていただけました。